第2回は、サイトウマコトデザイン室での経験を経て、
現在はフリーのアートディレクターとしてご活躍のスーヴェニアデザイン主宰の武田厚志さんにクローズアップ!


Creator Information
NAME : 武田厚志(たけだあつし)
OFFICIAL SITE : Souvenir Design [スーヴェニアデザイン]
雑誌 、フリーペーパー、パンフレット、展覧会の案内状等をデザインしています。

アートディレクターとしてご活躍の武田厚志さん。現在までに至る経過と、現在の主な活動を教えてください。
 東京造形大学を卒業し、デザイン会社に就職してその後、サイトウマコトデザイン室に4年程、勤務しました。この事務所ではサイトウさんのアシスタントをしたり、広告のデザインをさせてもらったりしながらグラフィックデザインという物を学びました。ちょうどMacintoshがでてきて仕事にコンピュータを使いはじめた頃でしたが、最初の2年間くらいは、ほとんど手作業が中心でした。
 サイトウさんのこだわりもすごいので、デザインする事や版下をつくる作業は大変でしたが、物づくりの面白さと大変さをじっくりと経験できた4年間だったと思います。その後2000年に独立して今はエディトリアルデザイン*を中心にロゴやパンフレット等のデザインをしています。

*エディトリアルデザイン
新聞・雑誌などの印刷物で、写真・イラスト・図形などを
それぞれの機能に応じて整理配列し、その全体を視覚的に表現し構成する編集技法



会社名のSOUVENIR DESIGNという言葉には、どういう意味があるのか教えていただけますか。
 SOUVENIRという言葉には『心に残るもの、思い出、記念品、おみやげ』という意味があります。SOUVENIR DESIGNとしての仕事が、クライアントや、そのデザインを最終的に見たり、使ったりする人にとっての記念品、心に残るものになるようにと思い、この名前をつけました。


武田さんは、エディトリアルデザインのお仕事を多くされていますが、現在の仕事を軌道にのせるまでのご苦労がありましたら、お聞かせください。
 僕自身、もともと独立思考はあまりなく、どこかの会社のデザイナーとして仕事をしていければいいなと思っていました。独立した当初は、仕事も少なく最初の頃は結構苦しくて、あまりいい思い出がありませんでした。今では笑える話なのですが、生活をやっていけるか心配で胃炎になったりもしました。最初はそのころ知り合った編集者の人や知り合いに営業にいったり、以前働いていた事務所の先輩に声をかけてもらったりしながら仕事をしていました。また、サイトウさんの事務所ではポスターや広告主体の仕事でしたので、最初編集系の人に営業する時には少し苦労しました。文字の多い仕事をみせて文字組みもできるという事をアピールしたりしました。


 


今まで制作したものの中で、特に気に入っているものを一つ選んでいただき、それについてのコンセプトやこだわった部分などを教えてください。
 「WHAT IS GRAPHIC DESIGN?」です。この本は海外で出版されていたものを日本語に翻訳したものなのですが、日本語版の装丁は新しくしたいとの事で、そのデザインをさせてもらいました。海外版のデザインはインパクトがあって強いデザインだったのですが、それを少し日本人向けにしてくださいというオファーでした。
 本の内容もグラフィックデザインの事で、掲載されているデザインもどれも優れたものなので、内容に負けない表紙にしなければいけないというプレッシャーがありました。本の中の作品を使ってもいいよ、と言われたのですが、それだと表紙のイメージにかたよりが出てしまう可能性もあったので、それらを使わずにいかに本の内容にあった表紙にするかに苦労しました。また、予算が限られていたのですが、UV加工(インクが立体的に盛り上がる加工)をしようと思い印刷を2色に限定したので、その2色でいかに2色以上に見せるかということは、デザインする時に意識した点です。逆にそこが決まってからは、割とすんなりとデザインの方向性も決まったのでそれからの作業自体は楽しくできました。


クレコは、クリエイター同士やクリエイターとファンなど、人と人、人とクリエイティブ作品とのつながりをサポートするサイトとして生まれました。武田さんの日々の活動のなかで、「つながり」が大切だと思うことがありましたらお聞かせください。
 僕も今までいろいろな人とのつながりでお仕事をさせていただいていますので、人とのつながりは本当に大切だと思っています。またクリエイター同士のつながりも大切だなとも思います。それは、ただ仕事をお願いしたり、されたりという関係だけではありません。現在は学生の時と違ってなかなかデザイナーの人や同業種の人と話す機会は少ないのですが、たまに話をしたり、仕事を見せてもらったりすると、そこから刺激を受けることができます。


武田さんの
ある一日のスケジュール
09:00 起床 朝食
10:30 メールチェック、スケジュールの確認とデザイン作業以外の雑用をこなす。
11:00 ボーっとしながらアイデアを考える
12:00 昼食
13:00 引き続きボーっとしながらアイデアを考える
14:00 持ち込みのカメラマンの人と会って写真を見る
15:30 編集部に行って打ち合わせ
17:00 事務所に戻って作業開始
20:00 食事
20:30 引き続きデザイン作業
00:00

作業終わり

02:00 就寝

 


現在のお仕事をするうえで、どんなものにインスパイアされますか?
 グラフィックデザインは意識しなくても自然に目に入ってくるので、なるべくそれだけではない、いろいろな物を意識して見るようにしています。また、デザイン以外の事を考える時間を多く作ることが大事だと最近思うようになりました。

 


今後の活動予定・告知などがありましたらを聞かせてください。
 今までと同じように、グラフィックデザインとそのまわりのものをデザインしていきたいです。グッズのデザインなどもしたいのですが、言ったら言ったで満足してしまうほうなので、本当にスタンスとしては、今までと同じように真剣にグラフィックデザインをやっていきたいです。展開としていろいろあるとは思いますが。


武田さん、お忙しい中、色々とお答えくださってありがとうございました。グラフィックデザインに対する、真剣な姿勢がよく伝わってきました。今後のさらなるご活躍を期待しています。ありがとうございました。
interviewer:クレコ編集部 

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VOL.1 さかてしんこさん 絵本作家/イラストレーター


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